笑劇2007

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“神の力が、汝を追う”モダン・ホラーの傑作 1973

“It’s the power of Christ that compels you!”(神の力が、汝を追う)・・・この映画で悪魔を追い払うときに二人の神父が叫び続ける有名な台詞です。

THE EXORCIST(エクソシスト)とは悪魔祓い師のことです。1949年にアメリカで実際に起きた話に基づいて書かれ大ベストセラーになりました。

この映画のクオリティの高さは冒頭の発掘作業のシーンでわかります。この映画は単なるキワモノ映画じゃないんだなって。それは約10分ほどのシーンですが考古学者でもあるメリン神父(マックス・フォン・シドー)が悪魔パズズとの戦いを予感するシーンです。



a0103230_22241553.jpg発掘現場(イラク)でパズズ像と対峙するメリン神父


a0103230_22245637.jpg悪魔に冒涜された聖母像



監督のウィリアム・フリードキンはキャストに名優を配し、悪魔に取り付かれる少女にリンダ・ブレアをキャスティング。この少女の奇跡的な熱演もありこの映画は大ヒットとなります。

a0103230_22253075.jpg時折、サブリミナルっぽく出てくる悪魔


各雑誌、こぞって「エクソシスト」の大特集。「リンダ・ブレア独占インタヴュー」「衝撃のシーンはこうやって撮影された」「今も存在するエクソシスト!」みたいな・・・

a0103230_22305739.jpgいよいよ、戦いのとき


a0103230_22261180.jpg悪魔に取り憑かれた少女リーガン


ストーリーは冒頭のシーンを経てワシントンのジョージタウンのある家から静かに始まります。映画の撮影のためにその町に滞在する女優クリスは一人娘のリーガンと幸せな日々を送っていました。しかし、リーガンの身の回りやリーガン自身に不可解なことが起こり始めます。それは現代医学でも解決しない「悪魔の仕業」でした。残されたかすかな望みは、今はもうほとんどいなくなった「エクソシスト」(悪魔祓い師)の力にすがるだけです。悪魔との対決を予感していたメリン神父は若いカラス神父とともに命を賭してこの邪悪なるもの(悪魔パズズ)との戦いに臨むのでした。

この映画は悪魔にとり憑かれたリンダ・ブレアのメイクや彼女が発する声(吹き替え)や表情、神父との戦いのシーンが注目を集めましたが、善と悪をテーマにした高尚な映画でもあります。徐々に悪魔の影が忍び寄る雰囲気の作り方、母親のクリス(エレン・バースティン)、カラス神父(ジェイソン・ミラー)、刑事(リー・J・コッブ)等の会話や心理描写がこの映画の脚本と演出と役者が一流であることを証明しています。

あの有名な音楽はマイク・オールドフィールドの「チューブラ・ベルズ」の冒頭の音楽です。ほんのちょっとしか使われませんがかなりの印象を与えます。

a0103230_22262598.jpgメリン神父との最後の戦いを予感する悪魔


a0103230_22295112.jpg    神の力が汝を追う!必死で戦うメリン神父(左)とカラス神父


この年に映画「スティング」がなければアカデミー監督賞や作品賞を取っていてもおかしくない作品だと思いますよ。本当に!

一歩間違うと単なるホラー映画になりがちな作品が圧倒的なリアリティと緻密な演出でいまだに色あせない名作になりました。そう言う意味では「羊たちの沈黙」が似たような映画ですかね。

私が好きなのはオリジナル版よりディレクターズカット版です。オリジナル版は切ないラストシーンですがディレクターズカット版のそれは人のぬくもりを感じることが出来てほっとできるのです。
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by tatsurou0924 | 2007-08-04 22:26 | 映画