数学な映画
「オレ自身は理系の人間なのね。だから数学者になりたくてしようがなかった。」〈北野武)
北野武監督はバリバリの理系人間なんです(明治大学工学部中退)。その彼が撮った映画「アキレスと亀」。「なんじゃ?この題名は!」とバリバリの文系人間の私は思っていました。(笑)
実は映画の題名、
「アキレスと亀」についてこんな話があるんです!
あるところにアキレスと亀がいて、二人は徒競走をすることとなった。しかしアキレスの方が足が速いのは明らかなので亀がハンデをもらって、いくらか進んだ地点(地点 A とする)からスタートすることとなった。
スタート後、アキレスが地点 A に達した時には亀はアキレスがそこに達するまでの時間分先に進んでいる(地点 B)。アキレスが今度は地点 B に達したときには亀はまたその時間分先へ進む(地点 C)。同様にアキレスが地点 C の時には亀はさらにその先にいることになる。この考えはいくらでも続けることができ、結果、いつまでたってもアキレスは亀に追いつけないことになる(ウィキペディアより)
これはゼノンって言う人が考えたパラドックス (数学では多くの場合、正しそうに見える仮定と正しそうに見える推論から正しくなさそうな結論が得られる事を指す。)です。
映画とどのような関係があるのかは見てみないとわかりませんが「座頭市」以外、日本ではこれといったヒット作に恵まれていない北野監督。いい作品が多いだけに残念です。
この映画はヒットするのでしょうか?
*北野監督のお勧め作品〈暴力描写なし映画)
『あの夏、いちばん静かな海。』(1991年)
『菊次郎の夏』(1999年)